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【体験談】会社を潰した元学生IT起業家はその後どうなるのか。

会社を潰してしまった

会社が潰れそうになったり、順調にいったりとドタバタしていましたが、結局会社を畳むことになってしまいました。情けない。

 

創業は大学4年の学生時代

学生起業家の端くれとして、在学中にスタートさせた会社。シード期にエクイティファイナンスにてCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)から資金調達を実施、ピポットしながらも、受託開発をして売上を立てたり(好調な月だと300万)新しいプロダクトを作ったりしてたけど、結局色々あって資金調達が出来ずキャッシュアウト。解散することになってしまった。

 

法人化をして僅か1年半という短い期間だったけれど、本当に数多くの出来事が起き、過ぎていった。

 

創業時はなんちゃってWEBディレクターしかしたことがない自分が、代表として、事業計画の作り方や財務計画の立て方、営業戦略や契約書の作成まで何一つ分からない中で周りの人たちに助けていただきながらヨチヨチ歩きでスタートした。

 

必要なことが出てきては勉強しての繰り返し。

 

多分、どのスタートアップも似たような軌跡をたどっているに違いない。そして、誰しもが孫正義だったり、藤田晋だったり、前澤友作を憧れ、自分を重ねているんじゃないだろうか。

 

 

自分もその1人だった。

 

でも、解散することになった。

 

 

 

自分で作ったと錯覚し始め、売上の方を向き始め、そして結局本当にやりたかったことから遠ざかっていってしまった時、取り返しのつかないことになっていた。

 

今思えば、たったの300万だけれども、当時学生だった自分が何もないところから月300万近く売上を作ったことで調子に乗った。完全に。

本当のところは、お世話になっていた先輩や紹介で頂いていたり、それを作れる仲間がいなかったらそもそも立っていないにもかかわらず。完全に調子に乗っていた。

 

完全に勢い乗ってるな。とも感じていた。

しかし、今思えば完全に地に足がついていなかったし、数字に対しての読みが甘かった。

 

だからこそ、今やらなくてはいけないと感じていることが

「当たり前のことを当たり前に徹底的にやる」

という至極シンプルなこと。

 

自分に足りなかったのは、こういう基本的な一見小さいようなことを、どれだけ徹底的に継続して出来るか。だったと思う。

 

だから、解散が決まった時にお世話になった方たちに謝罪と感謝の気持ちを伝えに歩き回った。中には土下座したところもあった。でも、多くの方たちはもったいなさすぎる温かい言葉をかけてくださった。

 

中には

「また会社やる時は必ず言ってね、出来ることは何でもする。全力で応援する。わざわざありがとうね。」

とまで言ってくださる方も。

 

 

こういう時こそ沁みるよね。


つるの剛士「笑顔のまんま」

 

 

そんな中、振り返ってみると会社を始めなければ味わえなかったことも数多くある。

 

知り合う人の多くがすごい人

思うに、普通の学生が一大企業の創業者と話す機会やサシ飲みする機会はなかなか無いだろう。しかし、会社をやり始めるとそういったチャンスに恵まれる。そして、会社を解散した後でも親しくしてくださる方が大勢いる。ありがたい話である。

 

会社をしていなくても、すごい人がたくさんいるというのも新しい発見だった。何かに秀でている人が世の中には沢山いたり、上には上がいる。

 

世界を見渡せばもっと大勢のすごい人がいるんだろうなと気付かされたきっかけにもなった。

 

会社を解散した後、次の仕事はどうなる?の心配は無用だった

会社を始める前に、一瞬だけ万が一潰れてしまったらどうなるのだろう?という悩んだ時期があった。

 

・借金で自殺しているイメージ

・車に乗って事故をし、保険金で返済しているイメージ

・職に就けず路頭に迷うイメージ

 

大体会社が倒産となるとこんなイメージがつきもの。大きく分けて借金と再就職の2つが問題になっていることが分かるだろう。

 

でも安心して頂きたい、大きな借金さえしていなければなんとかなる。

 

死ななきゃなんとかなる精神があれば、本当になんとかなる。たまに、詰められるくらい。でも土下座したらなんとかなる。今だから言えるが3回した。けど命までは取られ無い。安心してほしい。 

 

そして、次に職問題だが、売上が立ち始めた段階で大学を中退した。学歴で言えば高卒だ。しかしこれまた安心してほしい。周りの方達に恵まれていれば声をかけてもらえる。そして、選べる状況になるはずだ。

 

ありがたいことに、若いうちに起業するということは、肯定的にとらえてもらえるケースが大半(体感では8割くらい?)なので、転職もすぐ決まる。そして、大体年収も大幅にアップすることになるだろう。実際会社をやっていた時の2倍以上ものオファーを、多いところでは3倍以上で(やっていた時の給料も低かったというのもあるが)もらえた。

 

なので、よっぽど大きな金額の借金をしていなければ、生活に困るということは無いだろう。

 

始めて、終わって、価値観が変わった

会社をつくるまえと、解散した後で大きくモノの見方が変わったことがたくさんある。

継続して会社を成長させている創業者への尊敬の念だったり、失って気付く仲間の素晴らしさ・凄さだったり。仕事に対しての姿勢だったり、事業に対しての考え方だったり。

 

小馬鹿にしていた、本当に小さなこととして捉えていた挨拶や早寝早起きだったり。

そういった小さな些細なこととして扱ってきたことが、今はとても大切なことだったんだなと感じている。

 

それは、もっと早く気づくべきだったのだけれど、正式に解散が決まって、長い何もしない時間があったからこそ気付けたことだった。

 

今感じていること

今は、同世代がものすごいスピードで結果を出している姿を見てなんとも言え無い気持ちになる。それと同時に、また同じ場所に戻れるよう、起業をするために、まずは今いる会社で圧倒的結果を出す。

 

尊敬している同世代の起業家が昔言っていた

「優秀なトップは優秀な部下にもなれる」

今はトップじゃないけれど、トップが求める優秀な部下には成れるはず。

 

俺はまた這い上がる。